将来、自分や家族に介護が必要になるかもしれないという理由で、バリアフリーなどの知識を得るために看護師や介助員に関係なく取得する人が増えてきたという「福祉住環境コーディネーター」。これに対し、今の環境を介護に適した状態にしたいという理由で取得者が増えているのが、「医療福祉環境アドバイザー」です。
医療福祉環境アドバイザー(認定資格)は、どちらかというと現在、医療や福祉に関わっている人が多く取得している資格です。
合格率は、1級で72%、2級で76%、3級で72%と、介護福祉士よりも高い数値を誇っています。ちゃんとした資格ですから、もちろん履歴書にも書く事が出来るこの資格は、病院や福祉施設などに勤めたい人。また、看護や介護を行う上での質の向上や、リスクマネージメント対策能力というものが認定されますので、そういった面でスキルアップを図りたい方にとても人気なようです。
この資格を取得して、実際はどんな仕事をするのかとても気になる方も多いと思います。実際には、病院などの医療機関や福祉施設や訪問看護・介護の際に、感染症対策や看護・介護環境のリスクを図り安全対策などを行うという事が求められるといいます。
資格を習得する上では、感染症対策や患者や要介護者のメンタルケアについての知識を得る事が出来ます。そういった知識を基礎から実務レベルまで取得する事が出来るので、施設内の危険性や安全な環境を作る上でのスペシャリストとして活躍する事が出来るでしょう。
主に勉強するのは感染症についてです。
感染症はウィルスや寄生虫、伝染病というように実に沢山の種類がある上、飛沫(クシャミ)や接触など様々な感染経路に分かれています。わずかな量で死に至るものもあれば、発症せずに終わる事もあります。
しかも、こういった施設やサービスを使うという事は、患者や要介護者となる方達の免疫力はとても低下している状態だといえます。その実例として、近年発生が多く見られた風疹も、妊婦が感染した場合は胎児に脳マヒなどの先天的障害を与えるとしてとても大きな問題となりました。そこからも分かる通り、医療機関や福祉施設でその発見が遅れた場合はとても重大な業務事故となってしまうのです。
自身の身の安全を確保する為にも、大事な家族の身の安全を守る為にも、この「医療福祉環境アドバイザー」の資格を持っておく事はあながち間違いでないといえるでしょう。